Actualités - GCC便り
今月の1本はSubstance Jacques Selosse
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8月の日本ツアーでは、セロスの夕べを4回開催しました。
テイスティング内容はInitialとV.Oの糖度違い、Lieu-Ditシリーズによる3種類のテロワール違い、Rose、Substance、Exquiseを試飲してゆくものでした。
セロス自身が推奨する試飲方法に近づけるため、まず2時間前に抜栓をし、直前デキャンタで温度を12度に保った。
皆の注目を集めたLieu-Ditシリーズ(3種)よりも個人的にはSubstanceが突出していたと思う。
酸と甘味のバランス、全体的な膨らみ、余韻、複雑性。それら全ての調和は、まさに腰まで響き渡る感覚である。
86年からのソレラシステム(異なる生産年や異なる樽のワインを混ぜ合わせ熟成する方法)で作られたSubstanceは、「さすが!」と私を改めて感動させてくれました。
日本では3種のテロワールLieu-Ditシリーズよりも安価で購入出来るのでお奨めです。
4種目( Sous Le Mont )と2002ミレジメがリリースしたところなので、年明けにはGCC会にて皆様と試飲してみたいと思っています。
9月13日 セロス訪問の際に86年から2010までの25ヴィンテージ入りソレラのスティルワインを試飲させて頂きました。
改めてMeursault PerrieresまたはChevalier-Montrachetを彷彿とさせる(特に酸味)印象を感じました。
(須藤)
須藤 秀章
1986年にAcadémie du Vinでワインに開眼。CIDDのAlain Segel氏によるワインと料理の組み合わせ(Mariage)に感動して以後、自らも垂直試飲・平行試飲を中心とする比較試飲会を企画。在パリのワイン愛好者が集まっての試飲会を1991年にGrand Cru Clubと名付ける。
1995年より日本でも試飲会を開催。パリでの試飲会にワイン生産者を招いたり、産地を訪問して葡萄の生育や醸造への理解を深めるツアーを企画したり、ワインのもたらす楽しみを少しでも多くの人と分かち合うために情熱を傾けている。