Grand Cru Club

Actualités - GCC便り

シュヴァル・ブランの白、アルザスの赤

サンテミリオンのシュヴァル・ブランが白ワインの生産を始めた。
きっかけは2006年、La Tour du Pinの8ヘクタールを購入したこと。シュヴァル・ブラン地区と違い、砂と粘土を多く含む地質で白ワインに適している。
2009年から毎年試行錯誤し、ようやくシュヴァル・ブランの求める白、張りつめた酸と清涼感があり香りが複雑、そして長く熟成していく白ワインが完成した。
今年ブラン・デュ・プティ・シュヴァル(Blanc du Petit Cheval)の名でミレジム2014年の3千本を初出荷。10年後には2万5千本まで生産量を増やす計画。

(2016年10月1日-2日 ル・フィガロ紙 34ページより)

アルザスでは、赤ワインのグラン・クリュが認められそうだ。
アルザスでグラン・クリュを名乗れるのは白葡萄4品種から造られた白ワインだけだったが、この秋ピノ・ノワールのグラン・クリュ申請がINAOに出され、認められる見通し。
アルザス地方でもブルゴーニュに似た鉄分を含む粘土石灰質の土地はピノ・ノワールの栽培に適しており良い赤ワインを醸造できる、ブルゴーニュワインとの比較に堪え且つアルザスの特徴をもった美味しい赤ワインを目指している、と生産者は語っている。

(2016年10月15日-16日 ル・フィガロ紙 31ページより)

(須藤)

須藤 秀章
1986年にAcadémie du Vinでワインに開眼。CIDDのAlain Segel氏によるワインと料理の組み合わせ(Mariage)に感動して以後、自らも垂直試飲・平行試飲を中心とする比較試飲会を企画。在パリのワイン愛好者が集まっての試飲会を1991年にGrand Cru Clubと名付ける。
1995年より日本でも試飲会を開催。パリでの試飲会にワイン生産者を招いたり、産地を訪問して葡萄の生育や醸造への理解を深めるツアーを企画したり、ワインのもたらす楽しみを少しでも多くの人と分かち合うために情熱を傾けている。

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