Grand Cru Club

Actualités - GCC便り

コルシカらしからぬワインを求めて

コルシカ島へやって来た。コルシカっぽくないコルシカワインを探す旅。

Domaine U Stiliccionu。タラヴォ河畔から急傾斜の丘を上がるとワイン畑。粘土花崗岩の土壌に祖父が植えたというコルシカ品種の赤は今では樹齢50年。セバスチャン・ポリ氏がドメーヌを引き継いだ2006年にNiellucciu(赤)とVermentino(白)を植えたそう。ビオディナミを実践し、人工酵母を加えず亜硫酸使用も最少限に抑えている。畑に鶏を放し飼いにする実験に参加、鶏は寄生虫を防ぎ、走り回って土を耕す効果があるらしい。

白と赤と数種類試飲させてもらったところ、全体的に綺麗な果実味を表現している。コルシカワインのイメージであった田舎臭さは皆無。是非飲めとグラスも変えて出してくれた自慢のキュベはブルゴーニュの赤を髣髴とさせる味わい。目指すワインは自身も好みのブルゴーニュだという。フランスのみならず世界中から、生産量の3倍の注文が来るというのも頷ける。

ポルトヴェッキオでご機嫌なワインバー発見。 « Vin137 » ではコルシカワインが何ページもずらりと並ぶワインリストを出して来た、さすが! コルシカ中の秀逸なワインが集結している感じ。店主は相当のワインマニアと見た。

タパス系の料理はオリジナリティに溢れ、自分のテーブルで自分で焼く炭火焼肉も楽しい。

U Stiliccionu

U Stiliccionu

Vaccelli

お向かいに Vaccelli

coq

十数羽が畑に

(須藤)

須藤 秀章
1986年にAcadémie du Vinでワインに開眼。CIDDのAlain Segel氏によるワインと料理の組み合わせ(Mariage)に感動して以後、自らも垂直試飲・平行試飲を中心とする比較試飲会を企画。在パリのワイン愛好者が集まっての試飲会を1991年にGrand Cru Clubと名付ける。
1995年より日本でも試飲会を開催。パリでの試飲会にワイン生産者を招いたり、産地を訪問して葡萄の生育や醸造への理解を深めるツアーを企画したり、ワインのもたらす楽しみを少しでも多くの人と分かち合うために情熱を傾けている。

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